東洋鋼鈑、富士テクニカ宮津をTOBで買収 自動車産業分野への事業拡大

東洋鋼鈑 鉄鋼メーカーである東洋鋼鈑株式会社【5453】は、国内外の自動車メーカーに自動車車体用のプレス金型を製造・販売を手掛ける株式会社富士テクニカ宮津【6476】の普通株式を公開買付け(TOB)によって取得すると、6日発表した。今後、東洋鋼鈑は自動車産業分野への事業拡大を図る。

 東洋鋼鈑は、昭和9年に創業した日本で民間初めてのぶりきメーカー。創業以来、表面処理鋼板のパイオニアとして、アルミや樹脂など鉄以外の分野への進出も果たしてきた。東洋鋼鈑グループにおいては、鋼板関連事業や機能材料関連事業などを主軸の事業としている。一方富士テクニカ宮津は、自動車車体用プレス金型業界に属しており、国内外の自動車メーカーに自動車車体用のプレス金型を製造・販売している。昭和32年の設立以来、一貫して日本のモータリゼーションとともに歩んできた。

 東洋鋼鈑グループは、企業価値の向上に取り組む中で、既存事業の施策の一部として、自動車産業向けでハイブリッドカー用電池部品・燃料パイプ・マフラー・ドアインサート材等の製品の拡販や用途拡大を図っている。また、硬質合金、樹脂用金型及び表面改質を含む硬質材料事業においては、プレス金型の表面改質事業の強化を図る等自動車関連ビジネスに積極的に取り組んでいる。さらに、東洋鋼鈑は主力の国内向け缶用材料の売上高が年々減少しているという背景から、「この落ち込みを自動車分野で補いたい」(隅田博彦社長)とし、かねてより自動車部門でのM&Aを模索していた。

 今回の買収で富士テクニカ宮津を東洋鋼鈑グループに迎えることで、東洋鋼鈑は今後も成長と技術革新が続くこと が見込まれる自動車産業分野への事業拡大を図ることが可能となる。また、富士テクニカ宮津が一部を外注先に委託している自動車用プレス金型の部品加工を東洋鋼鈑グループにおいて内製化することもできるため、業績の向上を目指す。

 今回のTOBは、2016年1月を目処に実施されると見られる。富士テクニカ宮津を東洋鋼鈑の完全子会社とすることを目的としており、富士テクニカ宮津は今回のTOBに賛同の意を示しているという。買収にともなって、富士テクニカ宮津は上場廃止となる予定。買収価額は少なくとも約93億円以上とのこと。

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